自分の短所は必ずカバーを忘れないで

人材派遣の面接で短所について質問されたら、短所だけを答えるのではなく、それをカバーするような回答をしなければいけません。また、短所を答える際には自己アピールなどの回答と矛盾しないように注意してください。

人材派遣の面接で短所について質問する理由には、「応募者が謙虚であるか」、「自分のマイナスポイントを自覚し、それを改善しようとしているか」、「会社の社風にフィットする人材」かを見ています。それを理解すれば適切な回答ができるでしょう。

また、自分をできるだけよく見せようと思っても、「自分に短所はありません」と回答してしまうのはタブーです。自分の弱点をしっかりと認識することもビジネスで大切なことなのです。

自分の欠点を紹介するなら必ずカバーも忘れずに

人材派遣の面接では、自分の短所や欠点に関する質問をされることがあります。さて、ここで素直に自分の欠点を答えていいものでしょうか？

人材派遣の面接では、自分を偽るような嘘は基本的にNGです。実態の伴わない回答は、面接官に見透かされてしまいます。

しかし、あまり正直に自分の短所や欠点について説明するのも面接官に良い印象を与えられるとは限りません。それなら、自分の欠点をカバーしてみましょう。

･面接官はあなたの短所だけを聞きたいわけではない
人材派遣の面接で短所について質問されたら、素直にそれだけを答えればいいのでしょうか？それだけでは回答としては不十分になってしまうでしょう。

ですので、短所をどのように克服してきたか、改善してきたかを話す必要があるのです。

人材派遣の面接では自分を魅力的な人材だということをアピールしなければいけません。それなのに、自分の短所だけについて回答してしまうのはNGです。

まず自分の短所がどのようなことなのかを理解し、それに対してどのようなアプローチを行って改善を図ったかを上手にまとめましょう。

「問題発生」→「対処法の立案」→「実行」というフローは、実際の業務でもよく発生することです。そのため、自分の短所を理解し、それをどのようにして改善するかをアピールすることができれば高く評価されるでしょう。

･話す短所についてはあくまでカバーしきれるもので
自分の短所について話す際は、あくまでカバーしきれるもので話さなければいけません。どうしてもカバーしきれないもの、業務上では致命的になってしまうような短所について答えてしまうと、面接官からの評価を大きく落とす結果となってしまうでしょう。

面接で自分を偽ることはNGですが、短所を尋ねられた際に、1つ1つその短所について説明する必要は無いのです。自分にとって、短所をどのように改善しているのか話を組み立てやすいものを選べばいいでしょう。

･自己アピールとの矛盾に注意
人材派遣の面接では、最初に自己アピールを要求されることがあります。人材派遣の面接で注意してもらいたいのは、自己アピールの内容と、短所対する質問の回答が矛盾しないようにするということです。

人材派遣の面接に臨む際は、さまざまな質問に対してしっかりとした回答を準備しますが、質問に対して適切な回答を用意することだけに集中してしまい、その結果、全体の整合性が取れなくなってしまうケースがあるのです。面接官は回答に対する矛盾について厳しく、もし矛盾が発生してしまったら、それについては必ず質問が入ります。

回答の内容で矛盾が生まれないように、全体を通して問題がないか確認しましょう。

面接官が応募者の短所を質問する理由とは？

人材派遣の面接では自分をアピールする場所なのに、どうして自分の短所を答えさせるんだろう、そう疑問に感じた方も多いのではないでしょうか。

しかしそれにはちゃんとした理由があります。ここでは人材派遣の面接ではどうして短所ついて質問されるかを解説していきます。

･「自分に対して過信がないか、謙虚であるか」
人材派遣の面接では、合格を勝ち取るために自分の華々しい経歴をアピールするのが普通です。しかし、行き過ぎた自信はときに組織の中で不協和音を生むことになるでしょう。

自分に短所、欠点はありますか？と質問されたときに、「（自分は完璧なので）短所はありません」と答える人と、自分の短所について素直に説明できる人とではどちらを採用したいと面接官は思うでしょうか？自分を過信せず欠点を認める人のほうが評価は高いでしょう。

また、自分に対して自信過剰な方は、往々にして過信してしまい仕事でミスを犯してしまいがちです。ビジネスでは必要以上の自信はミスに繋がりますし、成長を阻害してしまうでしょう。

･「会社の社風に沿っているか」
会社には「社風」というものがあります。協力してプロジェクトを進めていくことが大切であれば、コツコツと仕事を進めていくことで評価される会社もあります。

例えば、チームワークを重視する会社なのに、「コミュニケーションが苦手、自分ひとりで作業するのが得意」というような応募者を、企業は積極的に採用するでしょうか？答えはノーです。

応募者の短所について質問する場合、このように自分の会社にとってこの応募者はフィットするかどうか見極めている傾向があります。逆に言えば、それを理解することができれば面接官に好印象を与えることができるでしょう。

チームワークを重視する会社であれば、チームワークを軽視するような短所を答えない、これができるだけで他の応募者と差をつけることができるはずです。

･｢自分のマイナスポイントを克服する力はあるか｣
人材派遣において、自分の短所や欠点について質問されたとしても、面接官は面白半分で質問しているわけではありません。すべての質問には必ず意図があるのです。

面接官が欠点などについて質問する場合、先ほど紹介した理由以外には、「自分の欠点を理解し、克服する力はあるのか」という点をチェックしようとしいています。仕事をしていると何度も困難な場面に遭遇しますが、それを乗り越えていかなければいけません。

自分の欠点を受け入れて、それを改善するような姿勢を見せることができれば、面接官に高く評価してもらえるでしょう。

今回紹介した理由から、欠点、短所に関する質問には誠実に答えなければいけません。

短所について聞かれたときのNGな回答例とは？

人材派遣の面接では自分の短所について答えなければいけないシーンがあります。最後にそのような質問をされたときのNG回答についていくつかまとめておきたいと思います。

人材派遣の面接で絶対に失敗したくないのであれば参考にしてください。

･社会人としての常識が疑われる返答
自分の短所について質問されたときは、ついつい正直に答えてしまうものです。しかし、あまりに正直すぎる回答をしてしまえば、面接官に悪い印象を与えてしまうでしょう。

特に社会人としての素質があるのか疑問が浮かんでしまうような回答は避けなければいけません。具体的には、「コミュニケーションが苦手」、「集中力が続かない」、「私生活がルーズ」などです。

確かにそのような短所があったとしても、それを正直に答えてしまうのはNGです。面接の際はできるだけ正直に答えなければいけませんが、それだけではいけません。

本音と建前を上手に使い分けることがなにより大切です。

また、面接官の立場に立って考えればわかりやすいのですが、「コミュニケーションが苦手」、「集中力が続かない」、そのような人を自分の会社に迎え入れたいと思うでしょうか。そのような方と仕事をしたいと思う面接官の方はほとんどいないでしょう。

･「短所はありません」という回答
面接ではどうしても自分をよく見せようと思ってしまうので、「自分には短所がありません！」と回答してしまう方も少なくないのではないでしょうか。確かに自分を売り込む場所である面接で自分の短所について説明はしにくいかもしれません。

しかし、そのような返答もやはりNGとなってしまうのです。ここでのポイントは、「面接官は意味のない質問をしない」ということです。

面接官は限られた時間の中で面接受験者のひととなりを見抜かなければいけません。

それにも関わらず、「短所はありません！」と答えられてしまったら、面接官にとってはまったく実りのない質疑となってしまいます。面接とは関係ない雑談ならまだしも、面接の本番中にそのようなやりとりは不毛なわけです。

人材派遣の面接とは、自己アピールをしつつも、「面接官が望んでいる答え」を示さなければいけません。相手が本当に求めているものを間違いなく示すというのは、ビジネスの際に重要なスキルです。

短所について質問されたときにしっかりと回答できるように、自己分析をしっかりおこないつつも、適切な回答ができるように準備をすることが大切です。

（まとめ）人材派遣の面接で短所を聞かれたどう答える？

1.自分の短所は必ずカバーを忘れないで
人材派遣の面接では、短所をカバーするような回答を心がけましょう。回答の際には、回答全体で整合性が取れるように注意を払ってください。

「短所はありません」という回答はNGです。

2.自分の欠点を紹介するなら必ずカバーも忘れずに
人材派遣の面接で短所について質問されたら、それをカバーするような回答を心がけましょう。また、自分の短所についての回答は、自己アピールや長所に関する質問への回答と矛盾しないように気をつけてください。

3.面接官が応募者の短所を質問する理由とは？
人材派遣の面接で面接官が短所について質問する理由は、「応募者が謙虚かどうか」、「会社の社風にフィットする人材かどうか」、「自分のマイナスポイントを改善できるか」がメインです。質問の意図を考えて、適切な回答を用意できるようにしましょう。

4.短所について聞かれたときのNGな回答例とは？
人材派遣の面接で短所について質問されたとき、「自分に短所はありません」と答えたり、社会人としての常識が疑われるような回答をしたりするのは控えましょう。このような質問をされても、適切に回答できるように準備をしていきましょう。

著者情報

小松　元樹 プロフィール：転職コンサルタント。自身の転職経験から転職者により良い選択をしてもらいたいという願いから3年前に起業。多くの転職相談者にアドバイスをしている。