人材派遣の面接で回答に詰まった時はどう対処する?
面接で詰まった時は対応力をアピールするチャンス
人材派遣先などの面接で言葉に詰まった時、「この面接は失敗した」と思いがちですが、実は対応力をアピールするチャンスです。なぜなら面接で言葉に詰まったことだけが原因で不採用にはなりません。
挽回すれば、むしろ好印象にもなります。ビジネスに失敗やトラブルはつきものです。
臨機応変な対応ができる人材を、企業は求めています。そのため言葉に詰まったあと何もせず、ただ落ち込見続けて自分の考えを言えなければ残念な結果になるかもしれません。
しかし挽回しようとする態度は、評価の対象となります。面接官は面接中のあなたの姿を参考に、実際に職場で働く姿をイメージするので、諦めず最後まで準備した成果を見せましょう。
面接の場でできる対処法
十分面接対策をして当日を迎えても、急に言葉が出てこないことがあるかもしれません。気持ちがまとまらない、想定外の質問をされたなど、理由は様々考えられますが、頭が真っ白になり黙り込む状況は避けましょう。
もし言葉に詰まった時に備えて、思考停止する前にできる対処法を知っておくと安心です。
考える時間をもらう
質問に対してすぐに回答できない場合は、「少し考える時間をいただけますか?」と申し出ましょう。何も言わないまま考え始めても面接官には伝わらないため、先に一言伝えたあとで考えます。
ただし、30秒程度時間があれば答えがまとまりそうな場合にのみ使える対処法で、質問を聞いた時点で答えが全く思いつかないまま時間をもらっても、結局答えが出ない可能性があります。考える時間をもらった場合は、必ず回答をしましょう。
質問を復唱する
最初の一言に悩んで言葉が詰まった時におすすめの対処法です。質問をそのまま復唱したあとで、あなたの回答を続けるとスムーズに答えられます。
または質問の内容を面接官へ確認したあとで、改めて回答する方法もあります。面接の練習中に、初めの一言が緊張して話しづらさを感じる人は覚えておきましょう。
質問を聞き取れなかったり内容を理解しきれなかったりした時は、もう一度質問を教えて欲しい旨を伝えて聞き直しましょう。
本当にわからないときは素直に伝える
完全に頭が真っ白になり考えられない状況になった場合は、素直に「申し訳ございません。わかりません」と伝えましょう。あなたの様子を見れば、極度の緊張は面接官もわかります。
また自分では知り得ない情報への質問も同じで、正直にわからない旨を伝えましょう。しかし応募職種に対する基本的な質問に対し、「勉強不足でわかりません」と答えると必要なスキルや知識が不足している印象を与えるため注意してください。
詰まった時に避けたいNG行動
ここでは、質問の回答に詰まった時に取りがちなNG行動を4つ紹介します。上の対処法とあわせてチェックして、面接本番にのぞみましょう。
全く考えずに「わかりません」と言う
考えればわかりそうな質問や志望動機などよくある質問に対し、すぐに「わかりません」と答えることは避けましょう。考える姿勢がない人、または必要な準備ができない人だと印象づけてしまいます。
用意した質問集と言い回しが違っても、同じ内容のものはないか思い出し、回答をアレンジして答えましょう。
「えーと」など無意味な言葉をくり返す
「えー」「あー」などの無意味な言葉をフィラーと言います。ついフィラーが出る時は、緊張しており自信がなく、それでも体裁を整えようとしている状況です。
回答を丸暗記し、思い出しながら言う時にも出やすいので、面接官に自信のなさをアピールしてしまいます。考えがまとまっており自分の言葉で話せる状態になるとフィラーが出ず、自然と声も大きくなり説得力が増します。
5秒以上黙り込む
面接官の質問のあとで5秒以上沈黙すると、面接官はあなたの考えや意図がわからず対応に困ります。質問を変える、またはあなたが話しやすい誘導をしてくれる面接官もいますが、良い印象は与えにくいでしょう。
臨機応変な対応ができない人、または職場に入ってからも、わからないことを素直に聞けない人だろうととらえる可能性があるので、長い沈黙は避けましょう。
勢いで答え、内容がともなっていない
その場しのぎで質問の意図をくまない回答をすると、「入社後も困った時は適当に言って切り抜けるのでは?」と面接官はとらえます。ビジネスの場で不正確な情報を伝えると信頼にかかわるので、回答できないことを正直に話した方が無難です。
とっさに思いついた言葉をあなたの考えにつなげられれば問題ありませんが、他の質問の回答と矛盾が生じる可能性があり、勢い任せの回答は避けた方が無難です。
面接で答えに詰まらないための事前準備
面接で答えに詰まっても、それだけで不採用にはなりません。しかし、あらかじめスムーズな回答ができる準備をして出かけることをおすすめします。
入念な用意があればもし想定外の質問や難しい内容を尋ねられても、冷静な対応ができるでしょう。
自己分析・企業分析をする
自分に合う新たな職場を見つけるためにも、自己分析はおすすめです。面接で自分の性格や考え方が応募先に合っているとアピールするためにも、自己分析は欠かせません。
自分について理解を深めると面接官の質問の意図に沿った答えを出しやすく、落ち着いて余裕を持った受け答えができます。なお一般的な面接は企業分析も行って、自分の長所や強みが応募先に合うとアピールしましょう。
人材派遣で派遣先の企業の詳細がわからない場合は、職種に対して自分が合うことを示しましょう。
質問と回答集を作る
業界や職種などによりよくある質問があるため、あらかじめ情報収集して基本的な質問の回答を用意します。履歴書や職務経歴書に書いた内容を深掘りされた時に備えて、書類よりも具体的な内容を話す準備をしましょう。
よくある質問は、自己紹介や志望動機、前職があれば転職理由、長所短所などです。社会経験を経て転職する場合、初めて社会人として働く場合に応じた質問回答集を作り、くり返し練習しましょう。
質問の回答はそのまま丸暗記せず要点だけを覚えて、違った言い回しの質問が出てもふさわしい回答にアレンジする練習がおすすめです。要点とはあなたの主張したいこととそれを裏づけるエピソードです。
面接の練習を重ねる
質問と回答集ができたらひとりでくり返し読み上げて、言葉に詰まらずスムーズに言えるまで練習します。この段階で同じ答え方に慣れすぎて、丸暗記に頼らないよう注意しましょう。
質問と答えの要点が頭に入ったら、今度は鏡を見たりスマホで撮影したりして、自分が質問に答える姿を客観的に確認します。表情や目線、話すスピードなどを確認し、万全だと感じれば家族や友達に質問してもらいましょう。
できれば質問をアレンジして欲しいと頼むと、実際の面接を想定した練習ができます。
緊張する場面に慣れる
人材派遣などの面接は、初対面の相手に対して自分のことを話す、緊張しやすい場面です。緊張は似たシチュエーションをくり返し体験するとやわらぐので、面接を想定した練習がおすすめです。
家族や友達に協力してもらっての面接練習は、いつも同じ相手としていると慣れて緊張感が薄らぐため、違う相手を見つけて面接官役を頼みましょう。なかなか相手が見つからない場合は、場所を変えて練習する方法もあります。
面接を想定した練習だけでなく、日頃から相手に対して考えを伝え理解してもらう話し方を心がけると、「考えは相手に伝わるだろうか?」と心配になることが減ります。
面接に対する気持ちを切り替える
面接で失敗してはいけない、他の人よりも立派な姿を見せなければなど、必要以上にプレッシャーを感じていると緊張が高まり、練習どおりに話せない可能性があります。面接はあなたを落とすための場所ではなく企業との相性を見る場なので、あなたの強みやスキルを、面接官の意図に応じて話せば問題ありません。
あなたらしさが面接官に伝わり「一緒に働いて欲しい」と感じれば、採用につながります。特に人材派遣の場合は、すでに担当者が応募先企業とあなたの情報を共有しているため、不安があれば担当者へ相談しましょう。
人材派遣会社の担当者と相談しよう
人材派遣の面接は一般採用の面接と異なり、担当者があなたに代わって企業と連絡を取り合った上で面接を行います。「面接で言葉に詰まった時はどうしよう」という不安があれば、事前に担当者へ相談し対策を立てましょう。
応募先の情報が豊富なので対策しやすい
人材派遣会社の担当者は、あなたが面接を受ける企業の詳しい情報を持っており、どのような質問が出やすいかなど具体的な面接対策を行えます。すでに派遣しているスタッフがいる企業ほど、過去の面接データがあるので対策はしやすいでしょう。
想定質問の回答を作りたい時は早めに相談すると、準備がスムーズです。
担当者は親身になって面接対策する
担当者はあなたの派遣先が決まることを願ってサポートするので、疑問は気軽に相談してみてください。質問の内容だけでなく、面接全般でわからないことがあれば尋ねてみましょう。
不安を解消してから当日を迎えれば、うまくいく可能性も高まります。
グロップとはどんな会社?実際に登録している人の声を集めました。
人材派遣会社のグロップは、仕事を紹介するだけではなく、サポートもきちんと行っています。利用者の口コミを載せておくので、参考にしてください。
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まとめ
①言葉に詰まった時は、対応力をアピールするチャンスととらえよう
②面接の場でできる対処法を知っておこう
③言葉に詰まっても黙り込むなどは避けよう
④答えに詰まらない準備をしてから面接を受けよう
⑤面接対策は、人材派遣会社の担当者と相談しよう
著者情報
小松 元樹 プロフィール:転職コンサルタント。自身の転職経験から転職者により良い選択をしてもらいたいという願いから3年前に起業。多くの転職相談者にアドバイスをしている。 |