面接で将来の夢を聞く理由

面接官が将来の夢を尋ねて何を知りたいか、質問の意図を知っていると適切な答え方ができます。話の目的を読み取れる人材とのアピールにもつながるので、質問の目的を理解しましょう。

自社に合う人物か

会社や職場ごとの雰囲気が異なるため、あなたが自社に合う人物かを将来の夢を聞いて見極めます。将来の夢はあなたらしさが反映されるので、なぜその夢を持ったかなど掘り下げていくと、自社との相性がわかるからです。

長く働ける人材か

将来の夢はあなたの働き方も現れるので、入社後長く働きたいと思っているかを面接官はチェックします。ひとり採用するためにも、選考し連絡を取るために時間や経費がかかります。

貴重な仕事の時間を割いて採用した人材がすぐにやめてしまっては、時間と経費の無駄になるので長期間働けそうな人材をとりたいと、企業側は考えるからです。

仕事への熱意はあるか

将来の夢があると目標を立てやすく、目標に向かって熱心に仕事をするはずと、面接官はイメージします。熱意を持って働ける人材は頑張りが成長につながり、企業の成長にもつながる可能性があります。

仕事に対する熱意は成長意欲にもつながるため、将来の夢の回答でやる気が伝わると面接官に好印象です。

将来の夢が自社のメリットになるか

企業にとってメリットのある人材を採用したいため、あなたの将来の夢が自社利益につながるかどうかを面接官はチェックします。会社側の視点に立って自分の将来の夢を確認し、企業のメリットがある回答を用意しましょう。

企業にメリットがありつつ、応募先にあなたの夢を叶える条件がそろっていれば、採用の可能性は上がります。

志望動機と相違がないか

将来の夢に限らず、面接では回答の一貫性が欠かせません。志望動機とずれのない将来の夢をあげて、応募先で働きたい気持ちをアピールしましょう。

志望動機と全く異なる答え方をすると、どちらがあなたの本心か、面接官は迷ってしまいます。話のすじが通っておらず、建前で回答しているだけととらえるかもしれません。

将来の夢を印象よく答えるポイント

面接官が聞いて印象のよい将来の夢を答えるには、次の4つのポイントを押さえましょう。答える流れや内容のコツを紹介するので、あなたらしい答えを考えましょう。

結論から始めて簡潔に答える

ビジネスの会話の基本は、初めに結論を述べ、そのあとで具体的なエピソードを紹介します。面接で将来の夢を答えるときも同じく、一言で将来の夢を言ったあとその夢を持った理由を話し、入社後の姿につなげましょう。

仕事での将来の夢をあげる

面接で答える内容はあくまで仕事に関することに絞り、将来の夢も職場で実現できる内容をあげましょう。プライベートでの将来の夢をあげると、「実現のために仕事をおろそかにするのでは？」と思われる可能性があるからです。

あなたの将来の夢が自社の発展につながることを期待しているため、仕事での夢を話しましょう。

夢の実現に向けて取り組んでいることを話す

将来の夢を話しつつ、すでに行動し始めていると好印象を期待できます。やる気があり行動に移せる人材を企業は求めており、夢のために考えているだけでなく、何か取り組んでいることがあれば紹介しましょう。

グローバルに活躍したいので英会話教室に通っている、営業成績でトップになりたいので営業に関するインターンシップでスキルを磨いているなどです。

早期退職につながる夢は避ける

企業は長く働く続ける人材を求めているので、早期退職をイメージさせる夢は控えましょう。管理職候補として育てたいと考える企業で、独立や起業を将来の夢にあげてしまうと、マイナスの印象を与える可能性が高いです。

「ない」で済ませることは避けよう

具体的な将来の夢がすぐに思いつかなくても、「特にありません」という回答は避けましょう。回答せずあきらめることはアピールの場を減らすので、あなたなりの答えを伝えます。

仕事での将来の夢を想像しづらい場合は、あなたがなりたい人物像や尊敬する人をイメージし、どうすれば近づけるかを考えましょう。

将来の夢を答える手順

面接官にわかりやすく将来の夢を話すには、次の3つの手順を踏みましょう。ビジネスの場でも使える話し方なので、身につけておいて損はありません。

1.結論を簡潔に述べる

回答の冒頭で将来の夢を端的に話しましょう。わかりやすくまとめると、これからあなたが何について話すかが面接官に率直に伝わります。

2.なぜその夢を持ったかなどを話す

最初にあげた将来の夢を持った理由を、具体的なエピソードを交えて話すと、面接官の理解が深まります。あなたの人柄や考え方を示す場になるので、企業との相性がよい人材だとアピールするチャンスです。

3.入社後の姿につなげる

入社後どのように夢を叶えるつもりか、取り組み方を伝えましょう。すでに行動を始めている場合はここで伝えると好印象です。

素晴らしい将来の夢と取り組みを、面接官へ確実に伝えるために、あらかじめ手順に沿って回答を組み立てられるよう、練習を重ねましょう。

将来の夢が思いつかないときの対処法

仕事での将来の夢がなかなか浮かばなくても、心配はありません。「特にありません」と答えないために、事前に3つのことを考えてみましょう。

自然と面接で話せる将来の夢がまとまってくるはずです。

応募先でしてみたいことをあげる

応募する部署や職種の中で、あなたがチャレンジしたいことをピックアップしましょう。プライベートでの夢が仕事に関係する内容であれば、交えてもかまいません。

将来なりたい自分を迷っているなど、成長した先をイメージしづらいときは、今回面接を受ける職場でできることから挑戦したい内容を選んで話すと無難です。

近い将来について考える

社会人経験が少なかったり、初めての就職であったりすると、仕事での将来の夢がまだ見つからないケースもあります。遠い未来ではなく近い将来を想像し、どのような自分になりたいかをまとめましょう。

転職の場合は「新事業の立ち上げに関わりたい」、初めての就職の場合は「お客様から頼りにされる販売員になりたい」などがあります。その先にどのような未来があるかを調べ、あなたが惹かれた内容を将来の夢とする方法もあります。

尊敬する人の生き方を参考にする

応募先の企業の雰囲気に合えば、あなたが憧れて尊敬する人の考え方を参考に、なりたい自分をまとめる方法もあります。有名人だけでなくあなたの身近な人まで、幅広く参考にしましょう。

面接を受ける企業の社長などトップ陣の考え方を調べ、それをもとに将来の夢をまとめると、あなたの入社意欲の高さをアピールできます。

【職種別】将来の夢回答例

将来の夢を何となくイメージできるものの、文章が思いつかないときは、回答例を参考にしましょう。回答の流れにもとづいた答え方を職種別に紹介します。

【事務職】頼られる人になりたい

私の夢は、職場のだれからも頼られる人になることです。学生時代に事務職のアルバイトを2年間した経験があります。

当初はわからないことばかりでしたが、経験を重ねるにつれて、私なら知っている・私に頼むとすぐできあがるなどと言って頂く機会があり、嬉しく思いました。

頼りにされるととても嬉しいので、部署や社内外を問わず、頼られる人になれるよう知識を増やし、スキルアップを続けたいと思っています。

【販売職】愛される店員になりたい

私は、だれからも愛される店員になりたいと思っております。前職はスーパーマーケットで働いており、同じ売り場にはどのお客様からも頼りにされ、愛される店員がいました。

いつも笑顔で親しみやすい接客をしており、彼女がいるだけで売り場が明るくなるような人でした。私もその人のように、笑顔を忘れず話しやすい店員でありたいと思っています。

そのために積極的にお客様とコミュニケーションを取り、困ったことがあれば丁寧なサポートを心がけてきました。これからもコミュニケーションスキルを高め、どのような場面でもすぐに行動できる対応力を高めたいです。

【営業職】要求を100％実現したい

私は、お客様の要望を100％実現し続けたいという夢があります。前職も営業職でしたが、お客様の希望はひとりひとり全く違い、画一的な方法では100％の実現は難しい状態でした。

昔からのやり方を大切にする企業だったため、柔軟な対応は難しかったのですが、御社は積極的な挑戦を求めていると知り、私の夢が実現できそうだと感じました。お客様が何を求めているかを常にキャッチするため、コミュニケーションスキルを高め、すぐに対応できるよう知識を深めておきたいと思います。

面接の回答で悩んだら担当者へ相談しよう

「将来の夢について考えても、いい答えが浮かばない」と悩んだときは、人材派遣会社の担当者と相談しましょう。あなたが面接を受ける企業の情報を豊富に持っているので、万全な面接対策ができます。

面接の経験が少ない、または初めての就職活動で対策そのものがわからない場合でも、担当者が手厚くサポートするのできっと相性のよい職場が見つかります。

なぜグロップが評判の良い人材派遣サービスになったのか、口コミをチェックしてみよう

人材派遣会社のグロップは、担当者が親身になってサポートしてくれた、希望する職種で働くことができたなど、喜びの声が寄せられています。口コミの一部を載せておくので、チェックしてみてください。

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グロップのおかげで生活基盤を確保することができました。収入が安定しましたし、規則的な生活を送ることができるようになりました。夜勤の無い派遣先を紹介してくれたので、時間を有効活用することができています。グロップを利用する前は、日々の生活に追われるだけの生活でしたが、マネジメントエキスパートさんが、ライフスタイルまで配慮してくれながら、派遣先を選んでくれたので、非常に助かっています。

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まとめ

①面接で将来の夢を聞く理由を知って、意図に合う答え方をしよう
②将来の夢を印象よく伝えるポイントを知ろう
③将来の夢の回答は結論・エピソード・入社後の姿の流れで答えよう
④思いつかないときは近い将来を考えよう
⑤将来の夢の答えは回答例を参考にまとめよう
⑥答え方に悩んだら担当者へ相談しよう

著者情報

小松　元樹 プロフィール：転職コンサルタント。自身の転職経験から転職者により良い選択をしてもらいたいという願いから3年前に起業。多くの転職相談者にアドバイスをしている。